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外の気温が暑くなっている。エアコンと扇風機を同時稼働させないとコントラバスに汗がついてしまう。
今月の目標は1)Michael BreckerのGiant Steps のソロをx1.0で弾く 2)Michael BreckerのRecorda Meを採譜する 3)右手を直す 4)左手を直す の4つだった。
何も目標達成できず、来月に繰り越しになりそうだ。1)は×.75までいくと気づけば右手のスリーフィンガーの弾く順番が狂っていることに気づいた。今気づいたことに少しショックだった。今年1月にスリーフィンガーを練習し始めて、2月以降はあまり右手の指の順序(薬→中→人)を意識しなかった。今まで右手と左手それぞれ練習していたが、左右合わせたコーディネーションに特化した練習はしてなかったからだった。アルペジオトとスケールを機械的に往復するようなエクササイズで弦を指が跨ぐ動作を重点的に鍛えた。いつくかのlickはまだ弦の縦移動の動作で指の順番が狂う時がある。
右手の修正をするため、Giant StepsのMBソロはゆっくり練習した。一つ一つの指が何から始まり何で終わるか気にする必要があった。2フィンガーではここまで気にしなかったので、3フィンガーの習得の道のりは長いように感じる。習得までまだ終わりが見えないようだが、2フィンガーで演奏すると違和感を感じて脳がバグる感じがするので、2より3の方が自然になってきている。
同じ曲を何度も練習してスピードを追い求めていたことから、右手で速く方法を見つけた。脱力した状態で少し指を曲げて、腕時計を確認するようなポジションで弾くとよりピッキングが速くなる。
また、同じようにスピードを追い求めていくと、左手の人差し指の押弦一を数ミリ指先側にした方が、より腕を脱力させて押弦できることがわかった。しかしこれは中々難しく、ピボットが必要なフレーズだと指の先ではなく横で押弦してしまったりで、気づいたら元に戻っている。書いている今も、左手を今まで通りにするか、修正するか悩んでる。又は親指のように関節付近ならどこでも押弦できるみたいな使い分けをするか、模索する必要がある。
7月最後の週はコントラバス専門店のベースランドに楽器の調整をしてもらっていたため、久しぶりにエレキベースでメロディックマイナーとリディアンドミナントの関係性を整理していた。
修理を依頼した経緯については、メルカリで4万円で買ったベニヤコントラバスに付いてきた弦のテンションが高いのと、弦高が高く感じたため。弦高をG弦から2,3,4,5mmにしてほしいとお願いしたら快く受けてくれた。低い弦高のセットアップはYuri Goloubev にかなり影響された。
結果、指板の削り直し、指板染め直し(エボニーではないため)、真鍮アジャスター取り付け、弦交換(ダダリオのヘリコア ピチカート ライトゲージ)、ネック薄く削り調整で6万ほどが修理費となったため、コントラバス本体より高かった。もう少しお金を貯めてサイレントベースを買う手もあったが、弦高と弦交換でどれぐらいの変化があるのか気になったのもある。
弦高はG弦から4.5mm,5.1mm,7.1mm,6mm だったのが、2,3,4,5mmにしてもらった。しかし指板のビビり具合を考慮すると少なくともG弦とD弦は高くせざるを得なくなり、3.7mm, 5mm, 6.4mm, 7.5mmとE弦に至っては前より高くなってしまったが、やはりライトゲージのテンションが緩いため弾きやすい。
前の弦は名前が分からないため判別できないが、スリーフィンガーを2フィンガーのように弦と並行に縦に弾く方法で弾こうとすると、あまりの張力の強さにうまく指で弾けなかった。ヘリコアライトゲージはその分ピチカートがやり易い。全くの別の楽器かと思うぐらい弦で弾きやすさは変わる。弦高の低さよりもローテンションの弦の方が、速く楽に演奏することに貢献する。
音響的には前の弦よりハイ成分が目立つ。コントラバスにウルトラのブリッジミュートを付けると、生音はかなり小さくなるため物足りなく感じる。そこら辺は演奏性とのトレードオフになるのかもしれない。あと前の弦がかなり死んでたのか、この弦がそうなのか分からないが、予想以上にEとA弦の音が明るい。数ヶ月経てば治るのかもしれないので様子見。とりあえずは今のセットアップに不満はなくなった。
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メカニカルな練習が多かったにも関わらず、練習時間を多く確保できたので総じて良い月だった。一人暮らしを始めて自宅に撮影する環境を作るのも楽しかった。また、ジャズのライブに一度成田Cloud 9に聴きに行くこともできた。カルテットでオリジナルCD曲複数とスタンダードを一曲最後に演奏していた。奏者は私と同じぐらいの歳だったが上手い演奏だった。